家系図製作を始める前に知っておきたい戸籍のこと

そもそも戸籍とは?

家系図を製作しようと決めて、一番初めにすることはなんでしょうか。それはまず自分の戸籍を手に入れることです。

戸籍とは「各個人の家族的身分関係を明らかにするために記載される公文書(デジタル大辞泉)」のこと。氏名や生年月日、両親や兄弟などの続柄などで構成され、本籍地の市町村に置かれるものです。

まずは自分の戸籍を取得し、戸籍に書かれている親の氏名から、自分(請求者)が直系であることを証明します。

※直系とは、自分の両親、祖父母、曽祖父母、高祖父母(直系尊属「ちょっけいそんぞく」)または、自分の子供、孫、ひ孫(直系卑属「ちょっけいひぞく」)といった関係をいいます。
ちなみに、自分の兄弟、叔父、叔母などは直系ではなく、傍系(「ぼうけい」といいます)

 

戸籍謄本と戸籍抄本の違い

戸籍の証明として、戸籍原本の写しを本籍地から請求できます。写しには、戸籍謄本と戸籍抄本の2つがあります。あなたも市役所などで取得したことがあると思いますが、家系図を作るには謄本と抄本のどちらが良いのでしょうか。

まずは、この2つの意味を簡単に抑えておきましょう。

 

戸籍謄本とは、戸籍原本のすべての内容(全員の事項)を写している書類

戸籍抄本とは、戸籍原本の一部を抜粋(個人の事項のみ)して写している書類

 

このように、一部か全部かによって取得するものが分けられています。

現在、多くの自治体では戸籍謄本のことを「戸籍全部事項証明書」、戸籍抄本のことを「戸籍個人事項証明書」と呼んでいますので、参考にしてください。

家系図を作成する上では、少しでも多くの情報が欲しいので、家族全員分記載された戸籍謄本が必要になります。

 

家系図作成の流れは自分の戸籍謄本から親⇒祖父母⇒曾祖父母・・・の戸籍を辿る作業

自分の戸籍謄本から、自分が親の直系だと証明できれば、次は親の戸籍を取得します。その際、親の本籍地が同じ自治体にあれば、まとめて請求することが可能です。

親の戸籍を取得すれば、親と自分の戸籍謄本によって祖父母の直系だと証明できます。今度は祖父母の本籍地を特定して、管轄の自治体に親と自分の戸籍謄本を提出し、祖父母の戸籍謄本を取得します。途中で本籍地が変わっている場合は、その新たな本籍地に請求する必要があります。

つまり、

自分の謄本⇒親の謄本⇒祖父母の謄本⇒曾祖父母の謄本⇒・・・

という形で謄本を辿っていくことになります。

 

戸籍の請求は郵送でも可能ですが、窓口で申請する場合と多少違いがあります

詳しくはこちらで述べていますのでご覧ください

⇒戸籍の申請方法

 

抜け殻の戸籍・除籍簿とは?

戸籍を遡ると、必ずバツ印がついた戸籍が出てきます。

引用:お一人様を悠々自適に満喫して楽しむ方法 – Blogger

 

これは戸籍に記載されている家族が、死亡や婚姻、離婚などにより除籍されることで付けられる印のことで、これを除籍と言います。ちなみに、バツイチもこの印からきた言葉です。

死亡、離婚などで全員が除籍になった抜け殻の戸籍は、戸籍簿から除かれて別に綴じられることになります。これを「除籍簿」といいます。この除籍簿も、家系図を作る上では重要になります。

除籍簿は、空白の戸籍を戸籍簿から除き、新たに役所で保存されます。この除籍簿にも除籍謄本と除籍抄本とあるので、こちらも間違えないようにしましょう。

 

法律により消えた除籍簿

ところで、この「除籍簿」が地方自治体により破棄されている可能性があることをご存知でしょうか。

実は、戸籍簿と同様に除籍簿にも保存期間があります。保存期間は法律により定められており、平成22年(2010)の戸籍法改正により戸籍簿と同様、150年間保存することが義務付けられています。しかし、それより以前は80年間でした。

つまり、平成22年より80年前の昭和5年までの除籍簿は、地方自治体の判断で破棄されたかもしれないのです。破棄対象になったのは、現在取り寄せられる最も古い戸籍「明治19年式戸籍」以降の除籍簿ですから、明治19年(1885)から昭和5年(1930)までの45年間の除籍簿が対象です。破棄の判断は地方自治体ごとに違いますので、まだ残っているかもしれません。45年間といえば1世代または2世代ぶんの戸籍ですので、ご自分の家系が気になる方は、是非本籍地に問い合わせてみて入手を急いでいただきたいと思います。

 

旧書式の戸籍「改製原戸籍」

引用:司法書士よしだ法務事務所 – 相続登記

 

家系図を作る上で重要な情報がもう一つあります。それは「改製原戸籍(かいせいはらこせき)・原戸籍(げんこせき)」です。どちらも同じ意味で、改製前の戸籍のことです。

戸籍は、法改正により様々な種類があります。その際、新たに書き換えられるのですが、必ずしもすべて写されるわけではありません。例えば、父母子3人の5人家族のうち、子が1人死亡、1人養子縁組により籍から出ると、原戸籍ではバツ印が付けられ除籍されたことが分かりますが、その後法改正などにより新しい戸籍(現戸籍)が作られると、2人の子供の記載がなくなり1人だけしか記載されなくなります。法改正によって新様式に書き換えられる時点で、効力のある事項のみ移し替えられるのです。

現戸籍だけではわからない除籍の情報を得られるもととなる戸籍、それが改製原戸籍なのです。

 

まとめ

このように戸籍の取得は、遡ると様々な種類の戸籍が必要になります。代々同じ市町村に住んでいる場合以外は、遠方で窓口に行けないこともあるでしょう。郵送で依頼することも多いと思いますので、請求漏れがないように、実際に取得する際には注意が必要です。

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